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2009年12月13日 (日)

テンポ

新入社員研修などでよく例えに出される話しとして、守破離(シュハリと読む)がある。
守=基本に忠実に、破=基本の型をベースに自分なりに工夫してみる、離=自分独自のスタイル(型)を確立する。ということで、基本が如何に大切かをこれによって伝える。

世阿弥の申楽(=能)についてまとめた花伝書(風姿花伝)を改めて読み返してみると、序破急(ジョハキュウ)はあるが、守破離の記述は無いようだ。

世阿弥が守破離のオリジナルだとばかり思っていたが、そうではないらしい。

また、序破急に関しては、序は確かに基本としての考え方であるが、破と急に関しては、どうも楽曲や所作のテンポのことを指し、まずは基本の最初の型を奏し、その後、自分の得意な分野(破)で、そして最後にアップテンポ(急)で〆るという。

同書には、「一切のこと、序・破・急あれば、申楽もこれ同じ」とある。「世の中の一切のことに、序・破・急の法則があるので、申楽も同じだ」という。

確かに、プレゼンテーションも序・破・急のテンポは大事だ。また、人の心を高揚させ、非日常を味わう、祭りや芸能の世界は人間の心に訴えかけるテンポというものがあるものだ。接遇にも活かせる考え方だと思えた。

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