ビジネスプランの発表~!
大学の講義で「ベンチャービジネス概論」を担当しましたが、概論よりも各論、具体論が大事。・・・ということで、学生の皆さんに日ごろの身近なニーズやウォンツを実際にプラン化してもらいました。
10分間のプラン発表と学生の皆さんからの質問やフィードバックに若干のコメントを付け加えていくというスタイルで、9つのプランを発表。
時間的、環境的制約のなか、荒削りなプランでしたが、いずれも、学生らしい、ユニークなプラン発表となりました。
最後のしめくくりとして、これからの求められる人材像について3つの要旨でお話をさせていただきました。
グローバル化、世界的人口爆発と地域的人口構造のいびつな変化、先進国を中心とした産業構造のサービス化とホワイトカラーの増大、企業内組織の細分化加速傾向(大企業がユニット化し、中小企業あるいは個人商店の集まりの様相。ひとつのプロジェクトで半ば独立した専門家が組織される時代。)、コンプライアンスと自己責任(企業の倫理観や社会性が問われると同時に、組織の構成員も組織の論理だけではなく、コンプライアンスに照らした自己判断が求められる時代)というのが前提です。
一つ目の要旨は、これからの時代、『1億2千万人総起業家時代』に備えよ、です。
大企業に入社しようが、教育界に身を置こうが、いかなる立場であっても、アントレプレナーシップを持たなければならない。アントレプレナーシップの源泉は「志」であり、志の字を紐解くと、心の上に士(=人)が集まってくるという字であるように、いかなるプロジェクトやイノベーションを進めていく上でもこの志がなければ、うまく行かない。
二つ目は、似非(えせ)インテリになるな、ということです。
学者になっても、他者の論理や研究結果を並べ、最後に所感を付け加える、という比較論を付け足すだけではいけない。(これは大学院に進む人が多かったので、あえて申し上げました。)確かに自然科学の法則性を押さえておくことは必要ですが、本当のインテリジェンスは「I-message」であり、「意図、意思」であり、自分の価値観や信念から「私はこう考える」ということから出発しなければならない。そういう意味でも自身の感性を信じてオリジナリティを発信してほしい。
そして三つ目は、利益追求と社会性追求は一体である、ということ。
これからの起業家は、今日言われている、いわゆる「社会起業家」に収斂、集約されていく。ということです。だから、高い社会性と志がなければいけない。それが日本人の勤労観に一番合致したものである、と。
これまで、十数回にわたり、前期の集中講義を修めさせていただきましたが、本当に「教育って何だろう」と想いあぐねる日々でした。
教育とは何か?について、私は今のところ次のように考えています。
教育とは人格と人格のふれあいであり、そのプロセスそのものが教育である。その目指すところは個々の人格の形成と「自分自身を知る」ということにあるのではないか。・・・と。
それでは、人間にとって教育は何のためにあるのか?ということなのですが、教育の主体者によって目的や意義は微妙に違ってきますが、共通のものとしては、今のところ「教育とは、人間の社会性を高めるためにある。」ということではないのかなぁと漠然と思っています。
とにかく、学生のみなさん、素敵なビジネスプランをありがとうございました。
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