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2009年1月25日 (日)

obamaと米百俵

オバマ大統領就任演説を聴いた。Photo 

「私には夢がある(I have a dream)」のフレーズ、そしてチェンジなど訴えた選挙戦から、大統領就任式では、「新たな責任の時代(now is a new era of responsibility)」「我々は義務を負う(we have duties)」と、世界のリーダーとして、自国だけでなく、全世界に責任を果たす義務を負っていると訴えている。それがアメリカ国民であることの責任だと。
建国の精神である、「自由」を守るために代償を払うことを求めたといえる。

素晴らしい演説であった。20分という限られた時間で、一国の大統領として世界に責任を負う国として、先人たちの築き上げてきたものを確認し、いまはどういう時代であるか、今後何を目指し、何を国民に求めるのか、我々は何をしなければならないのかを訴えた。アメリカ国民も自国の誇りと責任を再認識したことであろう。

一方で自国、つまり日本はどうかということを考えさせられた。

私の敬愛する佐久間象山の門下生である幕末は長岡藩の大参事、小林虎三郎の「米百俵」のことを思い出した。

戊辰戦争で困窮し、食べ物に事欠いた長岡藩に三根山藩から見舞いとして送られた「米百俵」。これで窮状をしのげるとして喜んだ藩士に対して「未来のために学校を作ろう」とその米を売って学校設立の資金につぎ込んだ。

未来が私たちを評価するために今、私たちは何をしなければならないのだろうか。

857兆円という国の借金は今もなお増え続けている。(国民一人当たり671万円)
この借金の代償に、私たちは何を享受できたのであろうか。
豊かで便利な生活水準を得た、その一方で無くしてきたものも大きい。

給付金をばら撒くための2兆円は何の意味があるのか。
国の指導者の考え方や能力に大きな疑念と怒りを感じる。

未来が不透明だからこそ、今、人材を育てる。
いつの時代になってもこれが今の我々が未来へ渡せるものではなかろうか。
学校教育だけでなく、企業においてもその未来への投資を忘れてはならない。
それは唯一のものであり、確かなものであろう。

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