« パートのちから | メイン | 雪 »

2009年1月12日 (月)

成人の日

今日は「成人の日」。Photo

相変わらず荒れた成人式が各地で問題になっている。
20歳になると、立派な社会人だ。
社会人とは、「社会性」を持った人ということだ。
社会性とは、社会の中の一員であるということを自覚し行動することに他ならない。

以前大学の教育学部の先生と話していた時に、「最近の学生の精神年齢は昔と比べて7歳若い」と聞いた。
発達心理学が専門の先生だから7歳という数字に妙なリアリティを感じてしまった。

春になると、新卒者が社会に出てくる。

以前あるシステム会社の社長と話していた時のこと、就職面接の時に、学生から「御社の教育方針は何ですか?」と真顔で尋ねられたそうだ。
この質問に呆れた社長はすかさず、「成果をつくり社会に貢献するために、あなたたちを採用しようとしている。」と答えたそうだ。
学生に果たしてその社長の言葉の真意が伝わったかどうか疑わしい。

昔の新卒よりも7歳精神年齢が若い学生を企業戦士にしなければいけないと考えると、一工夫の智恵がいる。
まずは、「働くとはどういうことか」ということについて、体験を通して、そして周囲がフィードバックして覚えさせるしかない。

最近、未就労者に「適職診断」なるものが流行っているが、この仕組みはおかしいと思う。
自分が働くには、何が適しているか?ということを見分けるわけであるが、そもそも適しているかどうかは、どんな仕事でもいいから仕事の中で自分が納得できる部分を見つけられるかどうかではないかと思う。ましてや、こういう職業の人は、こういう性格の人がいいといった。既存の職業概念を個人の断片的な能力や性格の判断結果で一方的に「当てはめる」という装置は、個人の創造性や未知なる可能性に対する攻撃ではないかとすら感じてしまう。

人には無限の力がある。また、人間は案外環境適応能力が高い生き物だ。習うより慣れろというが、習う前に「習わないから」辞めてしまったり、慣れる前に自分は向いていないのではないか、と新たな自分探しを外部に求めたりするのは、「適職診断」的発想ではないか。
環境は同じであっても見方によっていくらでも変えられるのに、自分の性格や能力では、この仕事は向いていない。と断じてしまうのは早計である。

確か故本田宗一郎さん(ホンダの創業者)の本に書いてあった彼の言葉だと思うが、「成功者とそうでない人の唯一の違いは『成功するまで続けられるかどうか』だ。これしかない。」ということ。(ひょっとして、故松下幸之助かもしれない)。

何はともあれ、新成人おめでとう。
今日まで無事に生きられたことに感謝しよう。
そして、あきらめることなく、あわてることなく、あせることなく、人生に向き合って欲しい。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/232085/17780710

成人の日を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

フォトアルバム

最近のトラックバック

Blog Parts