言挙げ
「葦原の瑞穂の国は、神ながら、ことあげせぬ国、然れども、ことあげぞ吾がする、さきく、まさきくませと(中略)ことあげす吾は、ことあげす吾は」
これは万葉集におさめられている柿本人麻呂の歌である。
意訳すると「瑞々しく豊で美しい日本の国は、神の意のままにあり、昔から神にお願いすることは慎むべきであるといわれています。しかし、敢えて今私は言葉にして神々に申し上げる。人々が幸せに、この国が繁栄しますようにと・・・私は何度でも言葉にして申し上げます。」
「ことあげ」がこの歌のキーワードである。
人麻呂は歌のなかでこの言葉を 「事挙げ」、「辞挙げ」、「言挙げ」、「言上げ」。と使い分けているが言葉=結果(事)であり、神とつながる(辞)であるという意味合いが込められているように思う。
今こそ、経営者は高い理想と熱い思いをもって、本当によい企業や商品、社員を作り上げていきたいと、「ことあげ」しなければならない。
コメント