「死の谷」をしのぐ
会社を興すことは手続きだけのことなので、簡単です。
しかし、成功するレベルまでたどり着くには未知の分野だけに、当然のごとく紆余曲折があり、その紆余曲折のプロセスにおける不安定な状態と期間を「死の谷」と呼ぶらしいです。
油断して足を踏み外すと真っ逆さま!奈落に進み、二度と這い上がって来られないようなおどろおどろしさを感じます。
この死の谷は、新規技術開発系の事業において特に言われます。それは新規性があるゆえの技術的課題を克服するプロセスが必要なことと商品化までの道のりが長く、マーケティングコストもそれなりにかかるだけに、先行投資も大きく、それゆえに「あたるかあたらないか」の明暗がはっきりしているからでしょう。
最近の起業したい人や起業して間もない人と話をすると、だれかのやっていることを真似てできるだけ周囲の経験値を参考にしてビジネスを考えている人が多いように感じられますが、近年の起業環境においては、これが最もリスクの大きいやり方だと思います。
だれもやっていないからこそやる価値がある。人まねしない。とりあえずやってみて顧客の反応を観察し、失敗と感じたら即そこから這い上がるスピード感を持たないと、これからの起業は成功しにくいと思います。過去の経験をもとにアドバイスする人の話は参考程度に考えて、鵜呑みにしないことが肝要かと思います。前例のあることはリスクが高く、むしろないことの方が可能性が高いと考えるべきであると、今日の新規事業立ち上げに関する電話での打ち合わせで改めて感じました。
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