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2009年11月 5日 (木)

「名(な)」で呼ぼう

山田太郎さんというと山田太郎さんが浮かぶように、名前は他者と識別し特定する情報である。

個人主義と言われる欧米ではケンとかメリーとか、ファーストネームで呼び合うが、儒教の影響を色濃く受継ぐ東アジアでは、氏(うじ)、姓、苗字など、その家や生まれの名前が先にくる。

親が生まれて来る子供に対して最初にする社会的努めは、名前をつけることである。

当然、親の愛情が名前という「意味ある言葉」に乗っかるわけであるが、日本においては、案外ぞんざいに扱われているようである。

その理由に、欧米では一般的に「ファーストネーム(第一の名前)であるが、日本ではややもすると「下の名前」ということになる。・・・(縦書き文化であるため、当然そうなるが、最近は横書きが増えてきたから、せめて「右の名」くらいにしておいてもいいようなものだ。ちなみに、一般的に右は「上座」)・・・

特にビジネス社会では、山田さん、鈴木社長など氏で呼ぶのがルールであり、気安く下の名前で呼べやしない。

しかし、自分の名前(下の名前)を嫌いな人はまずいない。それは、誰のどんな想いでその名がついたか、命名のプロセスを知っているからである。

だからこそ、相手の下の名前にもっと関心を持って、時折その名前で呼ぶことをおすすめしている。

サービスマナーの基本は、お客様を好きになることである。
好きになる前提は、お客様に興味を持つことである。
その第一は、そのお客様の下の名前に関心を持つことから始まる。

「素敵なお名前ですね。」・・・そう、世界で一番ステキな名前だ。

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