経営革「新」
今年1年の世相を現わす一文字として、清水寺で発表されたのが「新」。
新型インフル、新政権、新制度、新記録、新大統領など、新しいことが生起した一年ということらしい。
振り返ってみると、確かに新しいことが多かったこの一年であった。
新しいことをする、ということは過去の成功体験やこれまで習慣的に行なってきたことを一旦白紙に戻すことでもあるため、エネルギーが要る。時に変化の初期のころは、むしろ効率が悪くなるといった逆作用も起こりがちである。
多くの人は未知の分野に足を踏み入れることに対して警戒心や猜疑心があるため、ひととき困難にぶち当たると出来ない理由を探し始める。
経営革新を進める上では、この逆作用に対する対応も想定しておかねば、成るべきものも成らなくなるものだが、むしろ新しいことに対し、予想せぬ困難が発生したとしても、それらを必ず乗り越えようとする、前向きで明るい不屈の気構えがもっとも重要であろう。
仕事柄、新しい事を勧めることも多い。提案するだけなら誰でもできることかも知れないが、実際にそれを実行していくには、それなりの智恵と工夫、時間と労力も必要となってくる。内部からの抵抗も少なからずあったりする。
しかし、良心的な経営意識を持った幹部や社員は「変わらなければ」という危機感を持っている人が大半であるため、一昔前よりこちらからの提案を受け入れていただけ易くなっているし、結果成果も上がりやすくなってきているように思う。
如何なる時代になろうとも、これからは変化や新しいことを常とする、この考え方をいつまでも持ち続けていたいものだ。
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